「肩書き」が人を作る ~「キャプテン」~

「キャプテン」集英社:ちばあきお

 会社の人事で、こんなことを迷うことはないですか?

「こいつに課長を任せても大丈夫か?」

「こいつにはまだ無理かな?もう少し時間が必要かな?」

そんな時にはこのマンガを読んで欲しい

 --- 「キャプテン」 全15巻(完全版)---

  1972年の古いマンガではあるのですが、いまだ色褪せない名作です

このマンガの斬新なところは「主人公が変わる」ということ

初代の主人公は「努力の人」 谷口

 野球の名門青葉中からしてきた事で、勘違いされてみんなの注目を受けるが本当はド下手。しかし、みんなへの期待を裏切らないようにと、影の特訓を重ね、その努力を買われ、次期キャプテンに選ばれる。

そして、2代目は「キレやすい」 丸井

 谷口が時期キャプテンに選んだのは、キレやすく、威張り散らす丸井・・・そして着任早々、丸井が不在のミーティングで「キャプテン不適任」という意見が多数決で決まる。

3代目は「超ストイック」 イガラシ

 一年の頃から、生意気ながらも、そのセンスを買われ、エースでレギュラーであったイガラシはキャプテン丸井を支え続け、次期キャプテンに選ばれる。

4代目はなにかと「だらしない」近藤

 野球の能力はピッチング、バッティングともに桁外れの近藤だか、それ以外は頼りなくとてもチームをリードしていくようには思えない。

四者四様のキャプテン、

 谷口イガラシはその人格や能力からキャプテンにふさわしく、チームを引っ張っていきますが、そんな彼らだからこそ練習時間はチームのために、そしてその裏で自分自身の練習もという、影の努力が描かれています。

 しかし丸井近藤は違い、初めはみんなから「どうしてアイツがキャプテンに?」という目で見られます。しかしそんな二人も次第にチームを引っ張っていくキャプテンらしくなっていきます。それは彼らの「言葉」というより、「行動」をみて、まわりがついていく様になっていった。そんな感じがします。

そんなマンガ「キャプテン」に学ぶこと、それは

「肩書き」が人を作る

 実力が追い付かず、リーダーとしての立場を与えられたものはチームに認めてもらうためには、言葉ではなく、自己犠牲や見えない努力など、「行動」でのみ人を導くことができる。

このマンガはそういうものを教えてくれる。そんな気がします。

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